起業・開業支援（法人設立）

１．設立事項の決定
まず、法人の主要事項を決定します。特に重要なのは、「商号」「本店」「目的」「資本金」「決算日」の５つです。発起人会議事録 （発起人が１名の場合は発起人設立事項決定書）も作成します。 こちらは、 会社設立登記の添付書類ではないですが、 各種届出に際して各機関から提出を求められることもあるため、作成しておきましょう。

 

２．必要書類の準備と、定款等書類一式の作成
会社の設立に必要な書類を準備し、書類作成を行います。（詳細は後述）

 

３．定款の認証（株式会社・一般社団法人・一般財団法人）
公証役場にて、公証人に認証してもらいます。定款に署名または記名押印をした発起人全員が公証役場に出向いて行うのが原則で、各自が定款に押印した実印と印鑑証明書を持参します。なお、発起人のうちの１人や、第三者を代理人として選任する場合は、 出向かない発起人からの委任状と、各自の印鑑証明書、 及び出向く発起人または代理人の実印と印鑑証明書を持参します。

 

４．出資の履行
現金での出資の場合、「払込みがあったことを証する書面」が必要です。

 

５．設立時取締役及び監査役の選任
定款で役員を定めている場合は、この手続き及び書面は不要です。また、取締役会非設置会社において、監査役の設置は任意です。取締役会設置会社は、公開会社でない会計参与設置会社を除き、監査役を置かなければなりません。なお、定款で定めていない場合は、発起人の議決権の過半数で設立時取締役（監査役を置く場合は設立時監査役も）を選任します。

 

６．設立時代表取締役の選任
定款で代表取締役を定めている場合は、この手続き及び書面は不要です。
取締役会非設置会社の場合、代表取締役の選定は任意です。
取締役会非設置会社で、代表取締役を特に定めなかった場合、 取締役全員が代表取締役として登記されることになります。
取締役会非設置会社の場合、選定は任意となります。定款で定めていない場合は、発起人の過半数の一致によって決定します。
取締役会設置会社の場合、必ず代表取締役を選定します。 原則として取締役の過半数の一致により選定します。

 

７．本店所在場所の決定
定款で本店を地番まで定めている場合には、この手続き及び書面は不要です。

 

８．設立時取締役（及び設立時監査役）による調査
変態設立事項（現物出資、財産引受け、発起人が受ける報酬その他の特別の利益及び設立費用）がない場合、調査は必要ですが、調査報告書は設立登記の申請書に添付する必要はありません （平成18年3月31日民商第782号通達）。

 

９．会社設立登記申請書の作成

 

１０．書類作成完了

管轄の法務局へ会社設立登記を申請します。

 法務局へ提出する書類

①会社設立登記申請書
②登録免許税貼用台紙（収入印紙貼付済みのもの）
③定款（認証を受けたもの）
④払込があったことを証する書面
⑤就任承諾書
⑥取締役の印鑑証明書（取締役会設置会社は、代表取締役の印鑑証明書）
⑦委任状
⑧印鑑届書
⑨ＯＣＲ用申請用紙
 

 必要に応じて追加する書類

①設立時取締役及び設立時監査役の選任を証する書面
②設立時代表取締役の選定を証する書面
③設立時代表取締役の就任承諾書
④発起人の一致を証する書面
⑤設立時取締役（及び監査役）の調査報告書
⑥検査役の調査報告書
⑦財産引継書
⑧資本金の額が会社法及び会社計算規則の規定に従って計上されたことを証する書面
⑨設立につき官庁の許可を要するときは、その許可書又はその認証がある謄本
⑩株主名簿管理人を置いたときは、その選任に関する発起人の過半数の一致があったことを証する書面及びその者との契約を証する書面

 

＜例＞　会社設立にかかる主な費用（行政書士報酬は含まない）

①登録免許税　資本金の1000分の7（最低15万円）
②定款認証　手数料5万円　印紙税4万円　謄本代１枚×250円
※当事務所は電子定款の作成業務に対応していますので、印紙税４万円を省くことが可能です。
③印鑑セット　1.5～3万円